このたび、北海道大学病院 精神科を退職し、 2026年8月3日より、地下鉄南北線「北18条駅」近くの地に 「エルム北大前こころのクリニック」を開院させていただくこととなりました。
学生時代から精神科医に憧れ、2008年に医師となって以来、 北海道大学病院、国立帯広病院、国立がん研究センター、 そして国立精神・神経医療研究センターにて、 精神疾患やメンタルヘルスに関する臨床・研究・教育に携わってまいりました。
その中で私が一貫して大切にしてきたのは、 「患者さんは、自ら良くなろうと努力し続けている方々であり、 治療者はその努力が良い方向に向かうよう支援する存在である」という姿勢です。
私は、うつ病に対する認知行動療法(CBT)を専門として長年取り組んでおりますが、 この考え方は、まさに認知行動療法の基本原則とも重なります。
努力しているにもかかわらず、病状がなかなか改善しない背景には、 その努力の方向が、知らず知らずのうちに悪循環を生んでしまっていることがあります。
当院では、その悪循環を一緒に見つけ出し、 薬物療法や心理療法、社会資源など「使えるものは広く活用」しながら、 「良くなりたい」という気持ちに全力で寄り添ってまいります。
私自身、学生時代から北海道大学の中央ローンや植物園の木陰で、 本を読んだり、ゆったりと時間を過ごすのが大好きでした。
木々の間からそっと差し込む、やさしくあたたかな光—— 当院の診療が、皆さまのこころにやさしく届き、 一筋の希望の光となることを願っています。
精神科の診療は、長期にわたることも少なくありません。 だからこそ、良い意味での「楽観性」を忘れず、 ともに前を向いて進んでいける場所を目指してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
エルム北大前こころのクリニック
院長 大久保 亮
医学博士 / 精神科専門医・指導医 / 認知行動療法認定医・指導医/ 臨床疫学認定専門家

院長
大久保 亮(おおくぼ りょう)
経歴
1983年 茨城県筑西市に出生
2002年 私立茨城高等学校卒業
2008年 北海道大学医学部医学科卒業、北海道大学病院初期研修医
2010年 国立病院機構帯広病院, 精神科・神経科 医員
2013年 北海道大学医学研究院神経病態学講座精神医学分野 大学院生
2017年 国立研究開発法人国立がん研究センター、特任研究員
2019年 国立研究開発法人国立精神神経医療研究センター、室長
2022年 国立病院機構帯広病院, 精神科・神経科 医長
2024年 北海道大学病院精神科神経科、助教(病棟医長)
2026年 エルム北大前こころのクリニックを開設
併任
北海道大学精神医学講座 客員研究員
医師としての資格等
医学博士
日本精神神経学会専門医・指導医 精神保健指定医
日本臨床疫学会 臨床疫学 認定専門家
心理療法に関する認定等
厚生労働省認知行動療法研修事業、認知行動療法スーパーバイザー ⽇本認知療法・認知⾏動療法学会 認知⾏動療法認定医・指導医
受賞歴、学会活動など
統計検定2級 最優秀成績賞、日本統計学会(2015年)
太田油脂奨励研究賞、日本脂質栄養学会(2019年)
PCN Reviewer Awards 2020(2020)
PCN Reviewer Awards 2021(2021)
Journal of Epidemiology, Associate Editor(2022-)
日本認知療法・認知行動療法学会、評議員(2024-)、非常任編集委員(2024-)
所属学会
日本精神神経学会 日本認知療法・認知行動療法学会(評議員、専門医委員会委員)
主な論文・著書・訳書
「双極性障害の認知行動療法」(共訳)
「うつ病の認知療法」(共訳)